メンズアクセサリーを身につけるときの基本

ベルルッティ カヴァリエリ シルバーリング

メンズアクセサリーを身につけるときの基本

カヴァリエリ公式サイトに訪れる皆さんはきっと、エレガントなスタイルで装うお洒落な人たちでしょうから、今更解説する必要もないかもしれません。そうはいっても、せっかくカヴァリエリのアクセサリーを手にしていただけた方には、素晴らしいスタイルでそれを身につけていただきたいものです。
そのためには、いくつかのポイントを踏まえていただければ、非常にエレガントな身につけ方ができるはずです。皆さんのスタイリングをお手伝いするため、今回はカヴァリエリの視点で、メンズアクセサリーを身につけるの基本を解説していきます。

シルバーは、シルバーと合わせて

チェックジャケット シルバーリング イタリアファッション

メンズのアクセサリーにおいてシルバーのリングは大変存在感のあるものです。そのシルバーを際立たせるためにはまず、その他の「金属製アクセサリー」の色に注目しましょう。

まずは腕時計ですね。現代では腕時計は品の良さを重視してシルバーのものが一般的ですが、ゴールドのパーツを使用した物も少なくはありません。特にレザーのベルトを採用している時計では、ゴールドも積極的に使われています。

ベルトの金具。バックルは上質なものであれば、シルバーか真鍮の金具が使われることが殆どです。
他にはカフリンクスもアクセサリーとしてはかなり定番です。日本ではカフスボタンと呼ばれることも多いでしょう。またスーツスタイル、ジャケパンスタイルではタイピンを愛用している人も少なくないはずです。

意外にも見落としがちなのが、バッグや靴の金具です。モンクストラップのシューズには金具がついていますが、シルバーのものとゴールドのものはおよそ半々と言っても過言ではありません。またバッグの金具も色は様々です。

こうした金属製アクセサリーや、アクセサリーの金属を用いたパーツの色をリングに合わせて揃えていくと、着こなしはぐっとエレガントになります。カヴァリエリのリングは磨き込みすぎずに、銀ならではの上品な風合いを残したシルバーです。このシルバーが最も相性が良いのは、やはりシルバーのアイテム。ベルトやバッグなどをシルバーで合わせていくと、ハイセンスな印象です。

メンズアクセサリーとスーツの相性

ストライプスーツ シルバーリング 男性

もしあなたがこれからお客様のところへ営業に向かうところであれば、リングは一旦取り外してジャケットの内ポケット、特にシガーポケットにしまっておくのが良いでしょう。なぜならば営業では、主役はお客様である必要があります。また大事な商談の際にも、メンズのアクセサリーは取り外しておくと良いでしょう。商談の際に趣味趣向があるものを身につけることは、隙を作ってしまうことだからです。

ついでに紹介するのであれば、商談や大事な打ち合わせの際のネクタイはピンドット柄のものを選ぶのが一番です。ソリッドよりも存在感に落ち着きがあり、控えめ主張でクラシックな印象を持つピンドット柄のネクタイには、安心感があります。

しかしもしあなたが、コットンやリネン、カシミアやシルクにウールといった素材の混紡生地を使用したカジュアルなセットアップスーツを着て週末の街へと繰り出すのであれば、カヴァリエリのリングはこの上ないアクセサリーとなるでしょう。シルバーのアクセサリーはカジュアルなスーツと特に相性が良く、その着こなしがカジュアルであることをより印象付ける役割を持ちます。

またあなたがデザイナーやアーティスト、そういった自由な発想力を生かした仕事をしている人であれば、それがドレッシーないしはビジネスライクなスーツであったとしても、シルバーリングは非常にエレガントなアクセサリーとなるでしょう。
スーツにシルバーリングを合わせること、それが認められる仕事であることを誇りに思い、堂々とシルバーリングを身につけるべきです。

メンズアクセサリーは、光らせすぎないこと

カヴァリエリ デルフィオーレ メンズアクセサリー

カヴァリエリのリングは先ほども紹介した通り、シルバーの上品さが際立つように甘く磨いた仕上げとしています。もちろんシルバーを磨きに磨いてきらきらと光らせることは簡単です。むしろ銀の上品さが損なわれないように絶妙に加減をしながら磨く方が、ずいぶんと難しいのです。

なぜカヴァリエリがそれほどまでに、銀の自然な光沢にこだわるか。それはメンズのアクセサリーが、光らせすぎないのが鉄則であるからです。ちょうど革靴の磨きと同じです。イタリアのお洒落な男たちが常に革靴の先端だけを磨き込んで光らせ、その他の部分を控えめな光沢に抑えているのと同じく、シルバーのアクセサリーもまた、控えめな光沢に留めることが大事なのです。

かといってシルバーが汚れていてはいけません。
コツは何も付けずに柔らかい布でシルバーリングを日頃から磨くこと。これはスーツや革製品のブラッシングと同じように、シルバーリングの表面を綺麗に保ち、自然な美しい光沢を保つことができます。
シルバー磨きも汚れや曇りが目立つときには少量使用すると良いでしょう。ただしこれを使って磨きすぎることは、革靴にワックスを塗りすぎるのと同じです。銀ならではの上品な光沢が損なわれない程度に、磨きましょう。

いかがでしょうか。
これらは基本的なことではありますが、常に意識することで人一倍エレガントなアクセサリーの着こなしができるでしょう。

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ナポリ仕立てのスーツはなぜこれほどまでに人気なのか? (有名サルトリア一覧)

ナポリ仕立てのスーツはなぜこれほどまでに人気なのか

カヴァリエリのリング ナポリ仕立てのスーツ 男性

最近もっとも注目されているスーツといえば、やはりナポリ仕立てのスーツです。
もともと高温多湿な日本の気候に、地中海都市ナポリで作られる軽快なスーツは相性が良く、日本人がナポリ仕立てのスーツを着る理由としては、それだけでも申し分ないでしょう。

しかしこれほどまでにナポリ仕立てのスーツが人気となり、市場にはナポリ仕立てを模した量販スーツが大量に出回っているのは、ナポリ仕立てに人を強烈に惹き付けるような魅力があるからに他なりません。
今回はそんなナポリ仕立てならではの魅力に迫っていきましょう。

ヨーロッパで最も「生きた」都市、ナポリ

イタリア ナポリの風景 カヴァリエリ

ヨーロッパという世界は、多かれ少なかれ過去と歴史の世界です。歴史の中で作り上げられてきた美しい建築物や遺産が街並みを作り、それがそのまま諸都市の魅力や個性となって、世界中から人を呼び寄せているのです。
しかし、そういった都市の中には、過去の遺産ではなく現在に生きるカルチャーで人々を呼び寄せている都市もあります。

例えばスペイン南部のバルセロナ。バルセロナはガウディが数々の美しい建築を残した場所であり、ピカソや様々な偉大なアーティストが活躍した街です。そこには今なお数多く老若男女の芸術家が集まり、その芸術家達がバルセロナという街を非常に文化度の高いアーティストシティへと塗り替え続けているのです。
そしてそのような生きた都市の中にあって、群を抜いた存在感を放つ都市があります。それがナポリです。

ナポリは、イタリアの中でも異彩を放つ都市で、イタリア人にとっても「危ない」「乱雑だ」という声や「美しい」「素晴らしい」という声で意見の別れる特殊な場所です。
このナポリという街にはもちろん歴史の中で作られた遺跡なども残っていますが、フィレンツェに残るルネッサンスの芸術や、ローマに残る古代の遺産のようなボリューム感はありません。
しかし、ナポリには今なお生き続ける文化があるのです。

例えばピッツァ。日本人にとってはイタリア料理というイメージのあるピッツァですが、ヨーロッパの人々にとってはナポリ料理。据え付けのピッツァ釜でこんがりと焼かれる、厚くもちっとしたシンプルなピッツァは、その奥深さで人々を魅了してやみません。誰が呼ぶわけでもないのに、ピッツァ作りの修行をするために世界中から優秀なピッツァ職人が集まってくるほどです。

同じように、世界中が注目しているナポリの文化がナポリ仕立てです。
イタリアに発展したスーツのテーラリングをさらにナポリの独特の発想と手縫いの多様によって進化させたナポリ仕立ては、世界に唯一他に存在しない特異な仕立て方法となりました。このナポリ仕立ては世界中のスーツやジャケットを生み出す人々にとってのスパイスとなって、メンズクロージング世界への影響力を日に日に強めています。

それでは、どうしてナポリ仕立てはそこまで注目されているのでしょうか。

ナポリ仕立てだけのエレガンス

ナポリ仕立て スーツスタイル 男性

ナポリ仕立てには、実に様々な特徴があります。とはいえナポリ仕立てを語るときに、その仕様を列挙していくのは最善の方法とはいえないでしょう。なぜならナポリ仕立てが世界から絶賛されている最も大きな根拠は、その雰囲気と多様性にこそあるからです。

本物のナポリ仕立ては、ミシンを殆ど用いず、手縫いによって仕立て上げられます。サルトリアは数人のスタッフを雇っていたり、他のサルトリアやボタンホール専門、パンツ専門といった得意分野を持つ下請けの職人に外注をしたりします。そうして手間を掛けて仕立てられるスーツやジャケットは、全てにおいて人の手が動いており、そのおかげでまるで人に寄り添うような柔らかさを持っています。そしてその手縫いの柔らかさは、まさに雰囲気そのものとなって外見に現れます。

ナポリにあるのは本物のエレガンスです。服を服としてだけ捉えるのではなく、その人の生き様すなわちライフスタイルの一環として捉える。より詳しく見ていけば、ハンガーに綺麗に掛けられた服ではなく、その人がお洒落に着こなし、その人に合わせて軽やかに動き周り、景色と美しいコントラストを成している服にエレガンスを感じるのが、ナポリの文化なのです。

さらにナポリ仕立ては雰囲気からぐっと距離を縮め、その着心地で人々を魅了するでしょう。

構築的で無駄の無いミラノ仕立て、まるでデッサンで描いたように曲線的で美しいフィレンツェ仕立て。ナポリ仕立てはそういった他の都市の仕立てに比べると、スタイルに一貫性がありません。サルトリアによっては非常にマスキュリンで男性的なシルエットにもなるし、逆に女性的でなで肩なシルエットにもなります。しかし一貫しているのは、手縫いによる柔らかなステッチワーク、ハンドワークにしかなし得ないボリューム感、それぞれが独自の考えを持って生み出す複雑な立体、そしてそこから生まれる極上の着心地なのです。

ありとあらゆる民族が交錯し、様々な建築様式が乱立する街。多様性が支配するナポリという都市に生まれ育った人々は、どんな常識にも捕われない柔軟な発想力を持っています。そしてその発想力がサルトリアの奇抜とも言えるような仕立てを、サルト(職人)の数だけ生み出しているのです。

この奥深い魅力をもった仕立て服、最近では日本でも容易に体験することができるようになりました。
ぜひ一度、体験してみてください。

ナポリの代表的なサルトリア

Rubinacci ルビナッチ(ロンドンハウス)
Antonio Panico アントニオ・パニコ
Sartoria Costantino サルトリア・コスタンティーノ
Gennaro Solito ジェンナーロ・ソリート
Sartoria Ciardiサルトリア・チャルディ
Sartoria Sabino サルトリア・サビーノ
Sartoria Pirozzi サルトリア・ピロッツィ
Sartoria Dalcuore サルトリア・ダルクォーレ
Orazio Luciano オラッツィオ・ルチアーノ
La Vera Sartoria Napoletana ラベラサルトリアナポレターナ(同上)
Sartoria Caliendo サルトリア・カリエンド
Antonio la Pignola アントニオ・ラ・ピニョッラ

また、以下の二つはナポリ仕立てらしさを非常に巧みに表現した既製服ブランドです。

Cesare Attolini チェザレ・アットリーニ
Kiton キートン

ちなみに、当ページで着用しているスーツやジャケットは以下の通り。

Antonio Panico アントニオ・パニコ(1枚目スーツ)
Sartoria Ciardi サルトリア・チャルディ(2枚目スーツ)
Kiton キートン(下ジャケット)

ナポリ仕立てを讃えた指輪、NAPOLETANA

ナポレターナ シルバーリング カヴァリエリ

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イタリアブランドのネクタイの特徴、エレガンス、その魅力とは?

イタリアブランドのネクタイの特徴、エレガンス、その魅力とは?

ネクタイ イタリア製

日本では幸いなことに、非常に多くの人がネクタイを身につける機会を得ています。
最も、これを苦痛と取るかチャンスと取るかは人によりけりですが、せっかく身につけるのであれば、最上級のお洒落を目指してネクタイを身につけたいですよね。

そうしてネクタイを選び始めると、自然と大きな選択肢になるのがイタリアのネクタイ。イタリアには数多くのネクタイブランドが存在していて、その数はスーツの聖地と言われるイギリスを遥かに凌いでいます。
どうしてこれほどまでにイタリアのネクタイブランドが人気なのでしょうか?

今回はイタリアのネクタイに宿るエレガンスについてを紹介していきましょう。

イタリアのネクタイはなぜお洒落か?

タイユアタイのネクタイ カヴァリエリ

それでは、イタリアのネクタイは他の国のネクタイと何が異なるのでしょうか。まずはここから考えてみましょう。
ネクタイにはもちろん決まった形がありますが、そのディテールに関しては、実は意外と自由度が高いです。
使うファブリックや裏地、幅や長さの選択から始まり、縫い方、芯地の使い方に至るまで。こういったディテールがわずかに違うことによって、ネクタイの表情は驚くほど変化します。

イタリアのネクタイにはある共通点が見つかります。
それは非常にしなやかで、軽快であること。そしてラフな手縫いによって、絶妙な締め心地を実現していること。
もちろんブランドやネクタイ個々によって特徴はありますが、イタリアのネクタイは軽快さやしなやかさを重視したもの、手縫いの柔らかさを存分に生かしたものが大変多いことに、誰もが気づくでしょう。

とはいえ、イタリアのネクタイの軽快さ=生地の薄さというのは間違った方程式。
イタリアのネクタイに用いられる生地は、薄くさらりとした生地から、肉厚でボリューム感のあるシルクまで実に様々です。

意外にもベーシック好きなイタリア人

ネクタイ クラシック柄 カヴァリエリ

日本人にとっては意外で、驚くべきことがあります。それは、イタリア人はベーシックな色柄が好みだと言うこと。日本人のイメージからすると、イタリア人といえば、派手な色彩で独特な柄のものを身につけている、エキセントリックなイメージがあるかもしれません。

確かにイタリア人の色彩感覚が非常に大胆なのは確かですが、ことネクタイに至っては、イタリア人はソリッドのネイビーやグレー、ブラウンそして小紋柄などのクラシカルで控えめな模様を好む人が多いのです。

ちなみに派手なネクタイが好きな人々といえば、これまた意外ですがイギリス紳士です。最近注目されているペンローズのネクタイは勿論のこと、ターンブルアッサーのネクタイを見ても、非常にユーモアに富んだバリエーションですね。

日本に入ってくるイタリア製ネクタイは、日本人がセレクトした生地で作られているものが非常に多いです。そのため、イタリアブランドのネクタイだからと言って現地のエレガントな人々が身につけるようなネクタイであるとは必ずしも言い切れないのが実情です。

もしイタリア人のようなエレガントなネクタイを身につけたいのであれば、おすすめはやはりソリッドや小紋柄。小さめで控えめな柄と、一色ないしは二色からなるシンプルなカラーリングこそが、イタリアらしいネクタイです。

イタリアの代表的なネクタイブランド

ブリオーニ ネクタイ カヴァリエリ

まずはネクタイ専業ブランド。

E.Marinella マリネッラ …… ナポリのネクタイブランド。最もエレガントと言われる名品。
TIE YOUR TIE タイユアタイ …… 最近非常に注目されているセッテピエゲで有名なブランド。
Franco Minucci フランコミヌッチ …… 同上。タイユアタイのオーナーの名前を関したブランド。
MATTABISCH マタビシ …… 最高級紳士服のキートンが展開するブランド。
STEFANO BIGI ステファノビジ …… 上質なシルク使いで、イタリアでも人気な定番ブランド。
Franco Bassi フランコバッシ …… ハイセンスな色柄で人気な、ハイエンドネクタイブランド。
F.Marino フランチェスコマリーノ …… 柔らかな手縫いにこだわるナポリのネクタイブランド。

以下、ネクタイも人気なブランド。

BORRELLI ボレッリ
Kiton キートン
Cesare Attolini アットリーニ
Brioni ブリオーニ
Battistoni バッティストーニ
Stefano Ricci ステファノリッチ
LIVERANO&LIVERANO リベラーノ

イタリア流のネクタイの結び方

イタリア製 スーツ カヴァリエリ

さて、イタリアの素晴らしいネクタイを手に入れたとしても、結び方に工夫がなければイタリアンエレガンスを手に入れることはできません。なぜならイタリア人は、あるアイテムを自分流に着こなすことに長けているからです。しかしイタリア人のようにネクタイを結ぶために大切なことは一つ。
誰がなんと言おうと、自分のスタイルを持つこと。
あるファッションリーダーがどんな結び方をしている、有名なコーディネーターがこんな結び方を推している。そんなことは関係がありません。それらを真似して従うのは、エレガントではなく無難主義です。
自分自身で試行錯誤し、自分が美しいと思った造形を信じること。これこそがイタリアンエレガンスの始まりです。

さあ、今すぐシャツの襟を建ててネクタイを通し、あなただけのノットとディンブルを作り上げましょう。

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